ZX-6Rと楽しむ人生色々

愛車のZX-6Rとの戯れをはじめとした人生の楽しみや日々心の琴線に触れたことを綴っています。

普通二輪ATから普通二輪MTへの限定解除

本記事では前回の記事で記載した2018年に行った普通二輪ATから普通二輪MTへの限定解除について記載したいと思います。
通常の二輪免許取得希望の方であれば「限定解除」という選択を行う人も少ないかとも思うので、そんなレアな経験を後世のライダーの方々に参考になればと思い限定解除実施に至った経緯と限定解除実施の体験記と、そもそもなんで最初に普通二輪AT免許を取得したのかという部分も記載したいと思います。

 

 

○最初に普通二輪AT免許を取得した理由
私は2014年4月から教習所に通いその年の6月に普通二輪ATの免許を取得しました。
でも実は2014年の前に2013年9月にも普通二輪の免許を取得すべく教習所に通っておりました。たまたま旅行先で見かけた赤いビッグスクーターに一目惚れして「絶対乗ってやる!!」と心に誓ったのが始まりです。

とはいえこのときは
「絶対そのうちMTも乗りたくなるよなー」
と思い、両方とも乗車可能な「普通二輪MT」で教習を行っていました。

私はこの時点ではバイクは原付しか乗ったことが無かったので、MT車では必須となるクラッチ操作とギアチェンジに激しく悩まされました。
また教習車のCB400SF自体も原付と比べると非常に重たいため、バイク操作がまったくうまくできず教習のたびに立ちゴケの嵐(最終的に腰を痛めました)。

その後仕事も忙しくなったこともあって教習所に通うこと自体が嫌になり、最終的には自主退学というかたちで教習終了としました。

ただ自分の中の「ビッグスクーターに乗りたい」という思いはそれ以降も消えなかったため、当時の最大のネックであったクラッチ操作とギアチェンジを排した「普通二輪AT」の区分で再び教習所の門を叩き無事免許取得、スカイウェイブ250TypeSベーシックを購入しています。

f:id:tremolopicking:20200508142701j:plain

 


○普通二輪MTへの限定解除に至った経緯
2018年のGWに四国へのツーリングを行った際に3日で2000km走りこみましたが、結局AT車はアクセルをひねって走ることしかライダーはやることが無いので、
「このバイクでやれることは走ることしかない、飽きたな」
という思いを抱いてしまったのが免許更新に至った1番の理由でした。そして免許更新をすることを決心します。

免許区分を更新するための手段は1発試験も含めれば複数ありますが、私は1発試験は合格できる気がしなかったので教習所に通うことにしました。教習所に通う場合で免許区分を更新するための手段は数通りあり、
 (1)普通二輪ATから普通二輪MTへの限定解除
 (2)大型二輪MTもしくは大型二輪ATを取得する
のいずれかです。

私としては普通二輪MTの教習のときのトラウマが根強く残っていたため大型バイクを操れる気がせず、かつこの時点では大型二輪MTに興味も無く1段1段ステップアップすることが重要だと思ったので(1)を選択しました。ただし私の通った教習所は大型二輪MTは普通二輪MTを取得済みでないと履行できないため、そもそも(2)が選択できないというのもありましたが・・・(普通二輪ATの免許だけでも大型二輪MTの受講が可能な教習所もあります)。

f:id:tremolopicking:20200508144205j:plain

 


限定解除の教習
①検定時間の違い
私の通った教習所では普通二輪MTの通常の教習時間は取得済みの免許の有無でも変わりますが、普通自動車ATの免許を持っている場合は2段階性で実技が17時間、学科が1時間となります。大型二輪MTの場合は普通二輪MT取得済みの場合は2段階性で実技12時間のみです。
しかし限定解除の場合は大きく教習時間が減り1段階性で実技5時間のみです。

これをどのように受け止めるかは各人によるかと思いますが私は不安をいだきました。何しろ私がこれから乗るのは2013年に身も心もズタズタにされたCB400SFです。こいつを5時間で乗りこなせるようになって卒業検定に合格しなければならないのです。

 

②料金
限定解除も立派な教習所の教習プランですので費用が掛かります。これは教習所と所持済みの免許によって変わってくるかと思いますが、私の通った教習所では税込みで52000円程度でした。ちなみに大型二輪MTでは税込みで110000円となります。

 

③教習開始
不安を抱えつつ教習開始です。
5時間の教習で行うことは通常の教習17時間で行うことを凝縮した内容となります。イメージはこんな感じ。
・最初の1時間で引き回し、引き起こし、発進、走行、停止に慣れて課題走行(※1)をちょっとやってみる
・次の1時間で全体的な課題走行に慣れる
・後の3時間は課題走行の完熟+法規走行(※2)を詰める
※1 課題走行:坂道発進、S字、クランク、一本橋スラローム急制動波状路(大型のみ)を指す
※2 法規走行:後方確認含む各種安全確認、カーブの際の幅寄せ等を指す

 

私の場合は4年間もの間、250ccとしては超重量級のスカイウェイブ250に乗っていたおかげで、CB400SFの重さについてはまったく問題なくなっていました(素の状態ならスカイウェイブのほうが重いし)。
最大の懸念事項であったクラッチ操作についてもYouTube等でイメージトレーニングを積みまくったことと、ATとMTの違いを吟味しながら教習を受けることで問題なく行うことができました。
ネイキッドとスクーターという違いはあれど中型バイクに乗っていた経験というのは非常に有効でした。要はバイク自体の扱いに慣れてしまってさえいれば、17時間→5時間はそこまで問題にはならなかったというのが私の抱いた感想です。

 

AT車MT車の違い
バイク自体の扱いには慣れていてもネイキッドとスクーターの特性により課題走行で苦労する部分は違いました。
ATはスクーターの車体が大きくかつ前輪が見えず、機構的に低速走行がやりづらいことから、クランクや1本橋が結構難しかった記憶があります。

変わってMTではクラッチ操作さえクリアしてしまえばバランス走行は非常に行いやすいためクランクや1本橋は難なくできました。

これはクラッチにより低速走行が非常に行いやすいことに加え、ニーグリップによりバイクと体を一体化させることができ非常にバランスがとりやすいことが要因であると考えます。ただ急制動はブレーキ開始時点までに1速→3速までシフトアップする必要があり、スクーターでは練習することができない動作であったため少し苦労しました。

それ以外の課題走行はATでもMTでも苦労しなかった項目であったため特に問題になりませんでしたが、課題走行以外では最初の乗車はMTのほうが難しいです。
教習所ではATでもMTでもサイドスタンドを払ってから乗車しないといけないのですが、ATは原付と同じようにそのままハンドルとシートの間に空間があるのでそこから足を通してしまえば問題ありません。
ただMTはシートの上を足を回し蹴りのようにして乗車する必要があるので、ヘタをするとここでバランスを崩してバイクを倒す可能性があります(フラグ)。

 

卒業検定
5時間の教習後は通常の教習を受けてきた教習生と一緒に卒業検定を受検することになります。減点対象行為や1発終了の内容も一緒です。
なお私は1回目の卒検ではあまりに緊張していて乗車の際にバイクを倒してしまい乗車もせずに不合格となりました。
(うちの教習所はどこで不合格になっても検定コースを最後まで走らせてくれるのですが、そのときは失意のどん底での走行でした)

卒検不合格後は1回以上の補講を受けなければならないのも通常教習と一緒でした。不合格の決め手となった箇所を集中的に復習して次の卒検に臨むかたちになります。私の場合はこの補講で乗り降りのコツみたいなものを教官から伝授されました。何気に今でもそれは役に立っていますw

ここで再度みきわめ(的なもの?)が出れば再度卒検の受検が可能になります。
私も2回目の卒検で合格してやりました。

 

⑥免許更新
これも通常の教習での卒検合格者と手続きはまったく変わりません。現住所によった免許センターに行って免許を更新します。
もう記憶がないのですがAT限定時は「普通二輪はAT車に限る」旨が記載されていたような気がしますが、普通二輪MTに更新するとその記載が消えています。

また免許更新に要する時間ですが1~2時間程度で終了するかと思います。
免許センターによるでしょうが私の行った免許センターでは最初の受付が一番長く並ぶ感じでしたがその後はさくさく進み、最後の写真撮影後更新後の免許が出てくるまでに10分くらいかかってトータルで1時間くらいでした。


○普通二輪ATから普通二輪MTへの限定解除を行う意義
以上が限定解除を行った際の体験記となります。
限定解除は乗車車種がMT車になるという変化点をうまく咀嚼できれば、教習時間の大きな削減もあまり影響することなく卒業することは可能かと思います。

ただ現状大型二輪MTまで取得した結果から考えると、5時間でCB400SKを乗りこなせるのであれば大型自動二輪MT教習で使用するNC750Lも問題なく乗れるんじゃないかとも思います。NC750Lは228kgとかなりの重量級ですがCB400SFと比べて操作感に明確な差は感じませんでした(それどころか車体そのものが新しかったり2気筒の低速トルクの力強さからNC750のほうが乗りやすいかも??)。
さらに教習時間が7時間も増えるので心持ちとしても余裕ができると思われ、この時間でクラッチ操作、ギア操作に慣れることは問題なくできるのではないでしょうか。

結論として普通二輪ATから普通二輪MTへの限定解除を行うのは、
大型二輪MT車に現状全く興味がない
・今すぐにでも乗りたい普通二輪MT車がある
・1時間でも教習の時間を抑えたい
・教習費用を少しでも抑えたい
というお考えをお持ちの方であれば意義があるのかなと思います。
特にうっすらとでも将来大型に乗りたいなあ…みたいな方は時間とお金が許すのであれば限定解除ではなく、直で大型二輪MT/ATの教習を受けることをおすすめします。
私は結局大型二輪MTまで取得してしまったのでw

 

でも私が限定解除をして後悔しているかといえばそうでもなく、Ninja400に乗ることによって大型への興味を抱いたためそういう意味では良かったと思っています。

 

このブログで楽しんでいただけたらクリックいただけると励みになります

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村